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第141回
SWOT分析で自社の強み・弱みを分析する(1)
2015/8/1

 SWOT(スオットと読む)分析とは、変化し続ける経営環境の中で、自社が生き残っていける
 市場の分析を定性的に行う手法の一つである。経営環境を内部環境と外部環境に分け、
 内部環境は強みと弱み、外部環境は機会と脅威という観点から分析・評価する。

  (1)内部環境分析
 内部環境の特徴は、自社でコントロールが可能なところにある。そして、分析・評価する対象は、
 ヒト、モノ、カネ、情報などの経営資源である。
  早速ですが、分析・評価の練習のため、事例として「後継者がいない」というテーマを
 考えてみたい。後継者がいないということは事業承継ができないから弱みであるという見方もあろう。
  また、その事業が他社にとっても魅力的なものであれば、事業そのものを譲渡して
  老後の資金を得ることができるから強みであるという見方もできるであろう。
  このように分析・評価は、評価者のマインドによっても分かれるところである。
  次に、内部環境のどれを強み、どれを弱みと見るかの判断をどうするかである。
  単純に言えば「お客様が自社にお金を払ってくれる理由」これが強みである。
  「ヒト(経営者、従業員等)」が良いから、「モノ(商品、サービス、品質等)」が良いから、
 「カネ(価格が安い、値ごろ等)」が良いから、「情報(提供形態、スピード、タイミング等)」
 が良いから、などが強みとしてあげられる。
  では弱みは何か。上述の反対であり、経営者が気付いているものとそうでないものがある。
 「うちの商品(サービス)が売れないのは、大型店が低価格で売っているからだ。」と
 思い込んでいる経営者は、売れないのは「ヒト」の接客が悪かったり、「情報」の提供の
 仕方が悪いということに気が付かないかも知れない。
  そのため経営者は、冷静に現実を直視する眼をもつことや、幹部社員や従業員を交えて、
 経営資源の棚卸しを行う姿勢も必要となってくる。               以上
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