No.  テーマ  掲載日
第140回
経営計画
2015/7/1

  長期基本方針をビジュアル化したものが10ヵ年ビジョンであり、具体的計画が
 3ヵ年計画である。この段階をふまない計画書は経営計画とは呼べない。
 長期基本方針が持てるかどうかがゴーイング・コンサーン実現の条件である。
   10ヵ年ビジョンがどの程度の水準に描けるかが、企業の潜在適応力でもあるからである。
   高き山が霧に閉ざされ、ときどき風が吹いて登山道や頂上が見えかくれする。
 行く道は見えるが、その状況判断力とどれだけのリスクに耐える備えと、後方支援があるかで
 未来へ適応の確率が決まるのである。

  (1) 10ヵ年ビジョン、3ヵ年計画
  長期基本方針からが経営計画の具体的な内容となる。これは経営理念と経営方針を踏まえ、
 前述のような経営環境への適応を図るために作成される。内容としては、
 1利益計画、2研究開発、3設備投資、4市場開発、5人材開発などがあげられる。

  (2) 年度個別計画(部門別)
  年度個別方針は各部門別に策定される。過去の結果を経営診断することで
 各部門の課題を抽出する。マーケティングによる市場深耕作戦、拡販作戦、ロス、ミスの改善、
 機会損失の防止により、付加価値を創出する活動計画をたてて実行する。この改善活動を
 織り込んで部門別の損益予算、商品別の利益計画をたて資金繰りの裏付けのための
 資金予算をたてる。この時、資金の固定化と流動化のバランスと資産の有効活用を考慮する。
 以上

Back                    Next→