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第149回
年度損益計画と連携した必要利益と基本条件(1)
2016/4/1


  企業経営を行っていく上で最も大事なのは、ゴーイングコンサーンを続けていくことである。
 そのために必ず必要となるのが、利益と資金(キャッシュ)となる。利益は、直接・間接を含め
 資金調達を行うために欠かせない条件となるし、資金(キャッシュ)は事業運営や今後の先行投資に
 必要不可欠なものである。未来への布石のために、利益と資金(キャッシュ)がいくら必要なのか、
 そのためには何をどうすればよいのかを計画したものが、損益予算であり資金予算となる。

1.利益計画の設定

  未来への布石のための利益は、一般的には内部留保というものになる。これは、
 決算書上の税引前利益から、税金・配当・役員賞与等社外に流出する資金を除いたものにあたる。
 内部留保をいくら確保するのか、そのためには、配当・役員賞与はどうするか、
 税引前利益はいくら必要か、事前に設定することが重要となる。この必要税引前利益が、
 損益計画策定の前提条件となる。

2.支払条件・回収条件の設定

  中小企業の多くは、日常経理処理は現金ベースで行い、決算期に発生ベースに修正することが多い。
 そのため、決算を向かえたら今までの試算表とは利益が大幅に違うということが多々ある。
 利益計画では、経費(売上)がいつ発生し、いつ支払(回収)するのかを月次でとらえ、損益のフローと
 資金(キャッシュ)のフローを月次でチェックすることが重要となる。
                                                      以上

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