レベル3:物流企画・物流戦略レベルの業務委託
上述した物流管理の三階層レベルのうち、物流企画レベル・物流戦略レベルについても
業務委託するレベルである。現状では、荷主企業の物流子会社が委託先の機能を果たしている
ケースが多い。しかし、最近は、荷主の物流業務を包括的に受託する3PL業者が増えていることから、
今後は、レベル3についても、物流子会社以外に業務委託するケースが増えると思われる。
レベル4:共同化による業務委託
物流共同化も、荷主企業にとっては物流業務委託と言えよう。1社単独では、貨物量も少なく、
業務委託が難しい場合に、何社か共同してまとめて業務委託をするケースである。
委託先である物流業者は、共同化によって物流量が増えスケールメリットが出る。
レベル5:サプライチェーンに対応した業務委託
最近、SCM(サプライチェーンマネジメント)を導入して、企業の壁を超えて物流の効率化に
取り組む企業が現れている。SCMという企業の枠を超えた仕組みを実現するために、
物流業務委託を行う場合がある。
SCMの導入によって、精度の高い需要予測に基づいた生産・販売計画が可能となり、
リードタイムも短縮され、さらには欠品など販売機会の損失が回避される。従来、各企業が
それぞれ抱えていた流通在庫が不要となり、保管・返品などの物流コストが削減される。
1サプライチェーン1物流センターになれば、棚卸資産(在庫)の減少や物流センターなど
固定資産の削減により、キャッシュフローの改善も期待される。 以上
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