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第128回
【物流】物流業務委託のメリットとデメリット
2014/7/1

  業務委託のメリットとして、経営資源を節約できる点が挙げられる。
 これはヒト・モノ・カネ・情報、すべての経営資源が対象になる。倉庫・車両・情報システムなどの
 設備・要員を、自社内に抱える必要がなくなるので、固定費が圧縮される。
 委託費用は発生するが、資金の流動性が高まり、経営資本がスリム化するなど、

  資本効率(ROE)が向上する。委託される物流事業者(委託先)は、物流分野や機能に関しては、
 餅は餅屋として、委託する荷主企業より高い専門性がある。受託先側では、
 他社貨物と合わせることによってスケールメリットが出るため、コスト削減効果が見込まれる。

  一方、業務委託にはデメリットもある。
 たとえば、従来、自社内部で実施していた業務が外部化されることから、企業機密やノウハウが
 漏れるおそれがある。また、当該業務が外部化されるため、それを理解できるスタッフが社内に
 いなくなること(業務のブラックボックス化)、導入部署での人員削減にともなうモラルの低下、
 きめ細い物流サービスが困難になるなど、いろいろな懸念がある。

  物流業務委託を行う場合には、メリット・デメリットを十分に理解してから行う。
                                                      以上

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