物流管理の基本は、市場のニーズに合わせて、品切れがないように商品を供給するとともに、
売れ残りが発生しないように必要最小限の在庫で済ませるよう、在庫配置や敏速な配送を低コストで
行うことである。在庫を少なくできれば、倉庫スペースも少なく済む。倉庫が少なければ、
倉庫間移動の運賃も少ない。また、在庫総量が少なければ、商品の品質がつねに新しく、
旧型化して処分に困ることもない。在庫圧縮の効果は非常に大きい。
また、在庫問題をテーマにすると、生産・仕入・販売・管理の各部門をまたがるトータル
マネジメントが必要となる。だからこそ在庫管理を中心に進めると、物流システムだけでなく、市場と
生産・仕入の同期化のための経営システムの見直しが行われることになる。
すなわち、企業活動のムダである、欠品による販売ロスと過剰在庫をなくす全社的活動を
推進することとなる。在庫は企業の最も主要な指標でもあるので、目標も結果も把握しやすい。
ただし、通常は在庫について、真の管理責任者は不在である。
社長が指揮を取り、しっかりした管理責任者を決めることがまず重要である。
以上
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