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第113回
ヒトはなぜ働くか(1)
2013/4/1


 「ヒトはなぜ働くか?」―こんな月並みなことをテーマにして何になるのかと言いたい方もいるかと思うが、
 ヒトの問題について語る場合は、これをある程度理解しておかなければ問題解決は容易ではない。
 やはり企業がヒトを使う場合、カネの使い途を知ったうえでヒトを使わなければうまくいかない。

 つまり、勤務時間帯と支払う賃金と作業内容とのバランスである。もちろん、職場の雰囲気なども
 うまく絡み合わせてヒトを使うべきである。今の時代、ヒトが働くのはカネのためだけではないのである。
 しかしカネも欲しいというのが一般的な傾向である。それも楽してカネが欲しいというのが一般的な傾向で
 ある。そして、その欲しいカネは生きるためのカネではなく、遊びたいためのカネと欲しいモノを買いたい
 ためのカネである。だから時間は長くてはだめであり、また3Kといわれるようなキツイ・キタナイ・キケンな
 作業は誰もやりたがらない。

 だからこそ、フリーターなどという労働形態が生まれてくるのである。これは何も若者だけの現象でなく、
 主婦層のパートの人達も同じような傾向にある。好きな時間で好きな作業のできる職種を
 求めるという現象である。そのうえ、ヒトによって事情は違うが、年間100万円以内しか
 働かない主婦も多い。いや、働けないといった方が正しいかもしれないが…税法上の問題も、
 こうした働くという現象を変化させている。このように見てくると、ヒトの使い方はそのヒトのカネの
 使用目的に応じて変えなければならないことがわかるはずだ。食べるために働くヒトは
 今ではごくわずかで、自分の欲しいものを得るために働くのである。
  それも限定した時間内という条件付きで。

 以上

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