「ヒトはなぜ働くか?」―こんな月並みなことをテーマにして何になるのかと言いたい方もいるかと思うが、
ヒトの問題について語る場合は、これをある程度理解しておかなければ問題解決は容易ではない。
やはり企業がヒトを使う場合、カネの使い途を知ったうえでヒトを使わなければうまくいかない。
つまり、勤務時間帯と支払う賃金と作業内容とのバランスである。もちろん、職場の雰囲気なども
うまく絡み合わせてヒトを使うべきである。今の時代、ヒトが働くのはカネのためだけではないのである。
しかしカネも欲しいというのが一般的な傾向である。それも楽してカネが欲しいというのが一般的な傾向で
ある。そして、その欲しいカネは生きるためのカネではなく、遊びたいためのカネと欲しいモノを買いたい
ためのカネである。だから時間は長くてはだめであり、また3Kといわれるようなキツイ・キタナイ・キケンな
作業は誰もやりたがらない。
だからこそ、フリーターなどという労働形態が生まれてくるのである。これは何も若者だけの現象でなく、
主婦層のパートの人達も同じような傾向にある。好きな時間で好きな作業のできる職種を
求めるという現象である。そのうえ、ヒトによって事情は違うが、年間100万円以内しか
働かない主婦も多い。いや、働けないといった方が正しいかもしれないが…税法上の問題も、
こうした働くという現象を変化させている。このように見てくると、ヒトの使い方はそのヒトのカネの
使用目的に応じて変えなければならないことがわかるはずだ。食べるために働くヒトは
今ではごくわずかで、自分の欲しいものを得るために働くのである。
それも限定した時間内という条件付きで。
以上
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