社長が朝のうちにすませておくべき仕事の一つが、支払関係のチェックである。
社長の仕事のなかで一番重要なのは、毎月どれくらいの売上が見込めるのか、
それに対してどれくらいの支払があるか、ということである。要するに、資金繰りである。
資金がショートすると、仕入先への支払や給料の支払に支障を来す。最悪の場合は倒産である。
この重要な資金繰りを日中にやろうとしても、電話や来客、その他の雑務に追われて集中して
チェックできないし、夕方には疲れがたまっているためチェック漏れしたり、見込みを誤ったりしやすい。
そこで、一日のなかで最も頭がクリアに働く、朝の時間に行うのである。
よけいな雑音がなく、頭がすっきりした朝にこれを行えば、売上数字にしても悲観しすぎたり
楽観しすぎたりすることがないし、経費の支払面でも、あれこれと目配りしながら見ることが
できるのである。そのほか、わたし自身は、社員たちにその日に伝えなければならないことを
文書にまとめるなどの仕事をする。これをやっておかないと、
「営業マンが出かける前にあれを言っておけばよかった」
「しまった、あの件を注意するよう指示するのを忘れてしまった」
などということが、意外と発生するからである。
大切なのは、とにかく社長が社員より先に出社することである。
社長が朝一番に出社する会社は、なかなか潰れないのである。
以上
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