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第112回
朝一番(3) 社長の朝の仕事とは
2013/3/1


 社長が朝のうちにすませておくべき仕事の一つが、支払関係のチェックである。
 社長の仕事のなかで一番重要なのは、毎月どれくらいの売上が見込めるのか、
 それに対してどれくらいの支払があるか、ということである。要するに、資金繰りである。
 資金がショートすると、仕入先への支払や給料の支払に支障を来す。最悪の場合は倒産である。
 この重要な資金繰りを日中にやろうとしても、電話や来客、その他の雑務に追われて集中して
 チェックできないし、夕方には疲れがたまっているためチェック漏れしたり、見込みを誤ったりしやすい。
 そこで、一日のなかで最も頭がクリアに働く、朝の時間に行うのである。
 よけいな雑音がなく、頭がすっきりした朝にこれを行えば、売上数字にしても悲観しすぎたり
 楽観しすぎたりすることがないし、経費の支払面でも、あれこれと目配りしながら見ることが
 できるのである。そのほか、わたし自身は、社員たちにその日に伝えなければならないことを
 文書にまとめるなどの仕事をする。これをやっておかないと、
 「営業マンが出かける前にあれを言っておけばよかった」
 「しまった、あの件を注意するよう指示するのを忘れてしまった」
 などということが、意外と発生するからである。
 
 大切なのは、とにかく社長が社員より先に出社することである。
 社長が朝一番に出社する会社は、なかなか潰れないのである。


 以上

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