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第104回
経営の困りごと「ヒト」(2)
2012/7/1


 第2の、自主的に働かない(さぼろうとする)
 これは、「使う人」と「使われる人」の永遠の課題である。まず原点に戻って考えてみよう。

 なぜ経営管理者は自主的に働くのか
 @ 自分から言い出し、考えたことだから
 A 好きな様に働けるから
 B 面白いから
 C 会社にいくのが気分がよいから
 D 達成感があるから(ゲーム感覚)
 E 儲かるから

 以上のような理由づけがあるため、経営管理者は自主的に、しかも長時間、仕事をしても
 苦にならないのである。しかし、この6つの理由づけは、なにも経営管理者だけのものではない。
 「使われる人」にも共通する項目がある。むろん6つすべての理由づけを「使われる人」に
 持たせることができれば申し分ないが、少なくともBの「面白いから」Cの「会社にくるのが
 気分がよいから」という2つの理由は最小限、経営管理者としては、社内に作るべきだ。
 一日のうち、最もよい時間帯の3分の1近くも会社内で時間を費やしている
 (人生の3分の1は昼間の一番よい時間帯を仕事に捧げている)のだから、会社へ来るのが楽しく、
 家にいるよりも「よい雰囲気」を作り出すことが重要である。
 この基本的なことを、経営管理者は優先的に実行することを提案する。
 そうすれば、社員は自主的に日常業務を完遂するようになるはずだ。
 たとえば、事務所の中をきれいにする。グリーンのある植木を多く置き、
 床には明るい絨毯(じゅうたん)を敷くなどしてハード面を改善してみてはどうだろうか。
 さらに欲をいえば、有線放送を入れ、BGMを流すようなことをしてみてはどうだろうか。
 まるで町の喫茶店とまではいわないが、それに近い雰囲気作りからスタートしてみてはどうか。
 特に、女性の戦力を大いに活用したい場合、このような要素は絶対必要なことだ。
 小さい会社の場合、この点が弱いということに気づこう。           以上

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