No.  テーマ  掲載日
第176回
資金繰予定シート作成のススメ
2018/7/1


 現金の収支を予定し、現金残高に過不足が生じないようにして、現金の適正残高を維持することは、
 企業経営上きわめて大切です。
 企業のある期間の現金収入、現金支払を予測してみると、収入金額と支払金額とは、必ずしも調和の
 とれた状態にはありません。収入金額が支払金額を大きく上回ることもあれば、収入金額が
 支払金額より下回ることもあります。
 そのため、ある期間に予想される収入金額が支払金額を超えるときは、その超過金額の運用を
 考えなければなりませんし、反対に、収入金額が不足していれば、不足額の調達を図らなければ
 なりません。これが企業における資金繰りです。
 売上や仕入の代金が手形で決済されることが多くあります。また、設備の建設代金なども、
 しばしば手形で支払われます。受け入れた手形は、銀行で割引いたり、裏書譲渡をするなど、
 現金とほとんど同様に利用できます。
 しかし、振り出した手形は、1日の猶予もなく、期日に現金の支払いを必要とします。
 このため手形の受払いは、現金の収支とともにきわめて重要であり、これを資金繰シートに
 どのように結びつけるかが問題になります。その方法として

 ・カッコ書きする方法
 ・手形の受払いも収支のうちに含めて示す方法
 ・多桁式資金繰表を使用する方法

 などがあります。                                         以上

←Back                    Next→